間違った思考の「認知再構成」を行う

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間違った思考の「認知再構成」を行う

 

心の病を治療する上で、患者さんに「認知再構成」を行ってもらうことがよくあります。「認知再構成」とは、不適切な思考の修正を行うことです。

 

たとえば、地下鉄や電車やバスなどに乗ることに対して恐怖を感じるパニック障害の人の思い込みの例を見てみましょう。

 

パニック障害を持つ患者さんの「不適切な思考」は、

・きっとパニック発作をおこすだろう。

 

・降りたいのに降りられないと頭がおかしくなってしまう。

 

・こんな私を見てまわりの人たちはきっと私を変だと思う。

このようなパターンがあります。

 

そして、下記が「適切な思考」の例です。

・不安が増しても、パニック発作はおこらないだろう。

 

・次の停車駅で降りればいいし、頭がおかしくなったりはしないだろう。

 

・リラックスする方法を知っているので、まわりの人は私の不安に気がつかないはずだ。

 

パニック発作を引き起こす不適切な考え方が論理的に正しくないのだと、自分自身で突き止め、そのことに納得するためには、まず始めに慣れ親しんだ考え方を客観的にながめることを行います。

 

そのためには、まずはあなたの頭の中から取り出して目に見える状態にする、文字にして具体的に紙に書き出してもらいます。

 

不安を感じる状況

不安を引き起こす不適切な考え方

修正後の適切な考え方

       

(不安度   %)

      

(不安度   %)

       

(不安度   %)

      

(不安度   %)

       

(不安度   %)

      

(不安度   %)

       

(不安度   %)

      

(不安度   %)

       

(不安度   %)

      

(不安度   %)

       

(不安度   %)

      

(不安度   %)

 

上記のように紙に書き出してみましょう。

 

まず、不安を感じる状況と不安を引き起こす不適切な考えを客観的に眺めてみて、その考えは現実的なものなのか、他の考え方はないのか、それは本当に最悪の事態になる可能性があるのかなどを自分自身に問いただしてみます。

 

・その考え方は本当に現実的なものか?

 

・その他にどのような考え方があるのか?

 

・私が考える最悪の事態が現実になったら、一体どうなるのか?

 

・恐れている通りになる可能性はどれくらい?

 

・恐れているものが本当に怖いという証拠はあるのか?

 

問いただした結果を、「修正後の適切な考え方と不安度」に書きこんでみましょう!
不安度の数値が減りませんか?

 

この作業を行うことによって、自分が無意識のうちに思い込んでいる事が間違っている、または他にも考え方があり、他の考え方をすると不安が減るんだいうことが理解出来てきますね。

 

そのように、自分の中で確認することが「認知再構成」の大事なところです。

 

ただ漠然と考えていても、頭の中の整理は出来ません。

 

目に見える状態にして、それについてよく考えることが大切なんです!

 

不安を引き起こす考え方がエスカレートすると次のような絶望的な考えをすることがあります。

 

「次にパニック障害を起こした時は、前回よりももっと酷い状態になって醜態をさらしてしまうかもしれない。
そしたら、それを見た人たちに軽蔑されるし、うわさが広まってもう誰も私のことを相手にしてくれなくなるだろう、もう生きていけない・・・」

 

というような、今まで起こったことがない最悪の事態を想定して、その上のさらに悪い予想を重ねていくパターンです。

 

この考え方は、何の根拠もありませんが最悪な方向にしか考えが及びません

 

もしかしたら、周りの人の誰かが助けてくれるかもしれないし、その場や状況からすぐに離れることが出来るかもしれない可能性などまったく思いついていません

 

そのような不安100%の考え方に対して、不安度50%や不安度30%の考え方もある事を理解し、紙に考えを書き、問いただしてみて、別の考え方に気がつくことで何%まで下がるか見てみましょうね。

 

その作業を繰り返し、自分の中で問題点をはっきりさせることで、パニックを起こしていた場所や状況に対して余裕のある考え方が出来るようになります。

 

自分でも出来る方法なので、ぜひ実践してみてくださいね(^^♪


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